それってつまり結局は

TEAM NACSとジャニーズのブログ。

北海学園大学演劇研究会まとめ~可愛い後輩シゲと憧れの先輩二人~

さて、前回からスタートした北海学園大学演劇研究会のまとめ。今回は役者になろうと意気込んで入ってくる、新入部員・戸次重幸さん編です。

戸次さんは2008年1月1日から名字を「戸次」という芸名にしましたが、それまではずっと本名の「佐藤」で活動していました。NACSをあまり知らない方が読んでくださっている場合、名前がいくつも出てくるとごっちゃになってしまうと思うので、当時のインタビュー等で「佐藤」と書かれているものや呼ばれているものは、すべて「戸次」に変えさせていただきました。逆にわかりにくかったらすいません。


まず、戸次さんは安田さんと同い年ですが、一年浪人しているため、安田さんの一学年下の後輩ということになります。しかし、その浪人中に戸次さんは役者を志すのです。


高校時代、「格好いいと思ったから」という理由で弓道部に入部。高3の時には個人で全道大会まで進みましたが、一方でかなりのオタクだった戸次さん。

テーブルトーク型のRPGにはまり、自分でせこせこ作ったフィギュアを使っていた。アニメの他に「ドラクエ」がきっかけで、SFもの、推理ものの小説を読みふける毎日。相当に暗かったらしい。当然のごとく女の子には無縁で、いつも「一生童貞だろうな」と諦めきっていた。*1

今やナックスの二大イケメンと言われている安田さんと戸次さんですが、戸次さんの中学時代のあだ名は「のび太」。二人共暗くて話しかけにくいというか、自ら壁を作っているというか。元々の素材が良かったのが救いです。


個人的に、ジャニーズで育ったのでイケメンはもちろん好きですが、TEAM NACSは格好よければ格好よいほど笑えてくる特殊な集団だと再認識しました。格好いいのを生業としていないからか、なぜかこういう写真を見ると笑ってしまう。


戸次さんはオタク活動の影響で大学受験に失敗。浪人生活を送ることになってしまいますが、彼にとっての転機となる出来事が2つ。


まずひとつは、中二の時からずっと好きだった女の子に、ついに告白して撃沈したことです。別の高校に行ったけれどずっと好きだった女の子。近所に住んでいたため、電話で呼び出して告白をしましたが、あっさり振られました。そこで戸次さんは「なんだよ!振られるならもっと早く言って、早く振られれば次に進めたのに!」と思ったそうです。*2


しかし、この出来事はいささか遅かったかもしれませんが、戸次さんを前に進めてくれました。

1992年。ついに自分改革に目覚める。メガネからコンタクトに変え、タバコをおぼえ、メンズノンノでファッション勉強を始める。その甲斐あってか、すぐに彼女ができる。*3

会報なのに、ハタチになってない年にタバコをおぼえって書いちゃうんだね(笑)!いやぁ、すっかり垢抜けました、戸次さん。そして戸次さんにはもうひとつの大事な転機が。


テレビでやっていたブルーリボン賞の授賞式でイッセー尾形さんの一人芝居を見たことがきっかけで「演劇がやりたい!」と思ったそうです。これは有名な話ですが、戸次さんのが発言が少々疑問。


浪人中ということは1993年2月のブルーリボン賞の授賞式のはずなのですが、この年のブルーリボン賞イッセー尾形さんの受賞はなし。ノミネートまで範囲を広げるとデータを探せなかったので分かりませんが…。そして、戸次さんが言う「タクシーを待つ人」という名前のイッセーさんのお芝居はなく、おそらく「ヘイタクシー」のことだと思われます。酔っ払ったサラリーマンが帰りのタクシーを捕まえようとするもなかなか捕まらず、寒いからビルとビルの隙間に入ったら抜けなくなってしまったという話。



イッセー尾形 -ヘイタクシー part 1/2- - YouTube

イッセー尾形 -ヘイタクシー part 2/2- - YouTube

衝撃的な出会いに一気に芝居へのボルテージが高まり、いろいろな劇団の舞台を見始める。大学受験を辞めて芝居の道に進もうとするが、母の説得により大学だけは出ておこうと決める。*4


2月ってあんたがっつり入試の時期じゃないの!そりゃお母さん泣いて止めるわ!そしてはっきりした性格の戸次さんはお母さんの言葉に「それもそうだな!とりあえず大学は出ておこう!」と思い、地元の北海学園大学に入学します。

  • 1993年

4月
戸次重幸、北海学園大学工学部入部。
森崎、3年生に進級(在籍4年目)。テレビ初出演。
安田、2年生に進級。テレビ初出演。OFFICE CUEに所属。


実は戸次さんの在籍していた工学部は、他の4人が通っていた豊平キャンパスとは別の、山鼻キャンパスに通うのですが、1年生のみ豊平キャンパスで授業を受けていました。演劇研究会があった文科系部室棟(通称:文化棟)も豊平キャンパス。


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*5

彼は豊平キャンパスに入り浸っていた影響で留年しまくったのではないかと思いますが、元々頭が悪い人ではないので、音尾さんの卒業まではいようかな、なんて考えもあったように思います。

安田:僕が覚えているのは、シゲがよく部室でギターを弾いてたことかな。あと、ドライヤーかけてる姿。
森崎:ドライヤー、かけてたね!
大泉:髪、いっつも決まってましたからね。こんな大きなスプレーを持ってて。
音尾:VO5ね。
森崎:そうだ(笑)。あいつがきてから、ものすごい部室がスプレー臭くなってさ(笑)。でも、シゲは基本的に爽やかだったよね。俺は大学時代、こんなにかわいい後輩はいないと思ったね。シゲってすごい気がつくし、動くし、何でも一生懸命じゃない。すごくいい子だなと思って。
大泉:それが今や、シゲに爽やかなイメージなんて……。
全員:まったくないね。
森崎:いつからか「うっとうしい」に変わったよね。
大泉:学生時代は、ここまでではなかったと思うんだけど。
森崎:仕事で食えるようになってからかな?
音尾:そうでもない。貧乏なときも、それはそれでうっとうしかった。

安田:でもね、他の現場での彼は違うんですよ。今、一緒に仕事してる役者さんが、ある仕事で戸次くんと一緒だったんだけど、彼が「いやー、戸次くんは大人だね」と。
全員:ほお~~。
安田:っていうことだから、ナックスに対して気を許しているというか、身内だと思ってるんじゃないですか。
大泉:言ってますよね。「とにかく、ナックスがいる現場は楽しい」と。「だろうな」と、我々も見てて思いますけど。
音尾:たぶん、決して仲良くなりすぎてはいけない人だったんでしょうね。
森崎:なるほど、心を許しすぎたね(笑)*6

それはそれでうっとうしかったって、音尾さんひどい(笑)。楽しいことが周囲に手に取るように伝わっているのに、楽しい!と伝えようとする戸次さんは本当に素直な人です。戸次さん曰く、反論としてVO5はダイエースプレーがないときに使っていたもので、基本的にはダイエースプレーだったそうです。どうでもいいですけど(笑)。

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新入生の戸次さんは迷わず演劇研究会の門を叩きます。森崎さんは、この年は無事に進級できたようで3年生になっていましたが、在籍年数では4年生と同じ為、森崎さんが演劇研究会の会長となりました。しかし、前回のエントリーのように他の部員たちとはうまく行かず、安田さんが潤滑油の日々。

入学早々、演劇研究会に入部。先輩に森崎、安田がいた。それぞれ既にイナダ組、OOPARTSに参加していた。役者としてのフィールドを広げるため、森崎の紹介でイナダ組に参加。*7


演劇がやりたい!と入部してきた戸次さんにとって、他の社会人劇団に入って演劇をやっている森崎先輩と安田先輩は憧れの先輩でした。


前回のエントリーでも話しましたが、後に現事務所の社長・会長となる鈴井さんが主催していた劇団OOPARTSに、安田さんは森崎さんの身代わりとして差し出されました。身代わりとはいえ、安田さんは進んでOOPARTSに入ることを決めました。札幌にあった劇場でNACSもよく芝居をしていたルネッサンス・マリアテアトロ』という劇場、実は1993年当時『本多小劇場』という名前だったそうです。東京のあの有名な本多劇場との関係はよく分かりませんが、そこでは『本多小劇場遊戯祭』という札幌のいろいろな劇団が集まった演劇フェスティバルをやっていたそうです。当時、棚卸しのバイトをしていた安田さんは同じバイト仲間にOOPARTSの制作をやっている人がおり、その方からチケットを買い、OOPARTSのお芝居を観劇したことがありました。

そのお芝居を見て「そうか。お芝居ってこんなことが出来るんだ」っていうのを感じたわけです。で、それからたまたまお誘いの話があったので「それはもう是非是非!」と答えました。本当に最初に感銘を受けたお芝居、それが社長の主催するOOPARTSのお芝居だったんです。*8


まだお芝居を始めたばかりの安田さんにはとても衝撃だったようです。そして鈴井さんに気に入られた安田さんは、鈴井さんが立ち上げたばかりであった芸能事務所・CRIATIVE OFFICE CUEにタレントとして所属することになります。鈴井さんといえば『水曜どうでしょう』のイメージから大泉さんと長い付き合いであるというイメージもありますが、TEAM NACSの中で一番の古株は安田さん。捉え方を変えると、5人が出会う前から事務所に所属していた人がいて、でも友達から関係は始まって、結成したからといって他の全員が同時に事務所に所属した訳ではなく、バラバラというとても珍しいグループです。


そんな鈴井さんが企画・出演していたHTBの番組『週刊NANだCANだ』に、2年生に進級したばかりの安田さんは出演。初めてテレビに出ました。これは戸次さんから見れば憧れの的でしょう。そしてとにかくこの頃、戸次さんは森崎先輩が大好きで、かなり感化されていきます。

森崎:かなり変えていこうとしたからねぇ。
戸次:だからやっぱり尊敬しましたよ。リーダーの「公演を打つ」っていうことへの考え方を。例えば「チケットノルマ」の考え方。ノルマを”課す”っていう風にしてたから、リーダーは。1人30枚だっけ?50枚だっけ?やっぱりきついわけですよ。お金がない、自分の友達に買ってくれっていうのは。
森崎:チケット500円だったけどね(笑)
戸次:それでもただでさえ敷居の高い演劇だったから、普通に考えたらやっぱり本当に仲の良い友達2、3人にしか売れない。だけどそうじゃだめだ、と。1回公演を打つっていうことはそれをビジネスにしなきゃいけない。それでオレも定期公演の時に頑張ってノルマ売ってましたね。オレ、やっぱりそれは大事なことだったと思う。リーダーが持ってきた意識、社会人劇団からウチの研究会に持ってきてくれた意識っていうのはすごく大事なものだったと思うし、それがあったからNACSが多くの人に見てもらえるようになった、ていうか結成に至ったていうのは絶対言い過ぎじゃない。*9


すげー熱く語ってる、戸次さん。前のエントリーでふと書いた、演劇に対する考え方が似ているから5人組になった、というのはあながち間違っていないのかもしれません。

森崎:これ言ったことないかもしれないけど、究極の弟気質が入ってきたなって思ったの。TEAM NACSって5人いるけど、オレ以外の4人ってみんな実際に「弟」なんだよ。実のお兄ちゃんかお姉ちゃんが必ずいる。オレだけお兄ちゃんで、オレにしてみりゃ「ズルいな4人はー!」っていうことがよくあったりしたんだけど。
戸次:そりゃそうだ。今でもそう(笑)
森崎:当時は安田が骨組みをしっかり守ってくれてたから、シゲの存在がすっごい弟に感じて。「世の中にはこんなに甘えた子がいるんだ!」って思ってた。そしたらその1年後に、音尾ってのが入ってきてね(笑)。
戸次:これがオレを超えた!
森崎:上には上がいるんだなぁ(笑)。音尾っていうのは本当に世界の弟だと思うな。音尾が入ってくるまではシゲがすごい「弟」という…もちろん後輩としてめんこい(かわいい)っていうのもあるけども、「気ままですねぇ」「その日を生きてるよねぇ」って思ってた。*10


森崎さんは戸次さんを、可愛い後輩だけど、もはや可愛い弟として見てたってのが可愛い(可愛いの乱用)。「世界の弟」っていう音尾さんへの名言も出ちゃってますが(笑)、「世の中にはこんなに甘えた子がいるんだ!」と思った子と、その時に骨組みをしっかり守ってくれていた子は同い年なんだよ森崎さん…!森崎さんは絶対に真ん中三人を同い年と捉えてない。そんな森崎さんは、すぐに戸次さんをイナダ組へと連れて行きます。



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↑当時の、森崎さんが大好きすぎる戸次さん。出会ってすぐここまで仲良くなるものなのか、人ってのは。なんかやっぱりちょっとそっちの気があるんじゃないかと思われても仕方ないと思う、この写真(笑)。



森崎さんの考え方に感化されていたのは、戸次さんだけではありません。当時戸次さんの先輩とはいえ、まだ入部半年にもならず、しかし森崎さんの右腕であった安田さん。直接隣で学びながら、彼は行動でも思考でも森崎さんに付いて行っていました。

森崎:「チケットを売らなきゃダメだよ」「ノルマを課さなきゃだめだよ」って言っている中で一番苦労したのはやっぱり安田顕だった訳ですよ。安田顕がそのときチケット管理をしてて、今で言う”制作”ていう仕事を全部やってくれてたの。
安田:やりかたもわかんないし、こういう性格だからさ、あんまりできなかったんだけど(笑)。
森崎:当時ぼくはそういうことを全部安田さんに押し付けちゃってて。
安田:なんか「森崎さーん!」っていう慕う気持ちがあったんだよ、当時はね…いや、今ももちろんあるけど(笑)。例えるとね、森崎さんは遠くにいるのさ。遠くの岸辺から「なぁぁぁぁああーっ!!」って叫んでる(笑)。それをシゲとかぼくとかが反対側の岸からこう、渋々見てるんだよね(笑)。で「あれ?たぶん誰かいないとこれ、岸にたどり着かんぞあの人」みたいな感じで、かなり離れてる向こう岸まで一生懸命漕いでいった…そういう感じじゃないかな。ほとんどの人がやっぱり傍観してたと思うよ。*11


そして同じ志を持った三人は、夜な夜な飲み明かし、演劇研究会を変えよう!と語り合っていました。着実にTEAM NACS結成へと向かうトライアングル体制ができていきます。

森崎:でもやっぱりあまりクセがなくって、メインを張れる役者さんだなっていうのは当時みんな第一印象から思ってた。で、「こっち来い」って戸次くんを牽引した。
戸次:牽引?
森崎:安田と一緒に引っ張った。「あいつこっちに引き込め」って言って(笑)。
戸次:ところじゃ飲み会じゃ安田さんが誘ってもオレは行かないわけですよ(笑)。単純に飲み会が面倒くさくなっちゃって。ガンガン飲むでしょ?楽しい時もあったんですけど、なんか面倒くさくなっちゃって。大学生=酒飲むっていうのはオレは嫌で嫌でしょうがなくて。話が飛んじゃうけど、リーダーとかヤスケンがいなくなってオレが一番上の学年になったときは「あのね、お酒は味わって飲もう!」って言ったの(笑)。「イッキとかやめよう!もったいないじゃん!」ってイッキをやめさせました(笑)。*12


このシゲちゃんすごい共感する~!私お酒好きなんですけど、味わって飲むタイプなんで学生のノリの飲み会が好きじゃなかったです。テンション上がって声が大きくなるのはまだ許せるけど、無理やりコール始めてうるさくなるのが最高に苦手でした(笑)。私事で話が逸れましたが、以前ラジオでこんな会話がありました。

安田:シゲに最初に手を差し伸べたのは俺なんだよ。
戸次:なんだよ手を差し伸べたって(笑)
安田:戸次くん、来週の飲み会一緒に行かない?って俺が初めてシゲの家に電話したんだよ。
音尾:新歓コンパに来なかったシゲですよね?*13


聴いた当初は「へぇー、顕さん優しい」としか思ってなかったんですが、それが森崎先輩からの「安田、あいつをこっちに引き込め」という指示のもと動いていたとしたら従順で笑える(笑)。そんな三人が初めて一緒に舞台を踏んだのは、地方公演という、毎年6月に行われる北海学園大学の文科系サークルが地方の生徒数の少ない小中学校に出向き、出し物をする活動での公演。

地方公演は、昭和38年に吹奏楽団を中心とする本学音楽系サークルが、キャラバン隊を編成し、地方の比較的「生の文化」に接することの少ない児童生徒を対象として演奏会を行ったのが始まりです。

この地方公演は、毎年6月に実施され、文化協議会本部・演劇研究会・音楽系サークルからなる50名程度の一団を組織し、一週間程の日程で道内各地を巡回公演し、教育委員会や会場となる小中学校の後援・協力を得ながら、今年度で50回を迎えました。*14


この地方公演(通称・地演)で彼らが好きそうなジャンルの名作映画『ブルースブラザーズ』のような児童劇、『我ら宝島探検隊』というものをやったそうです。主演はなんと、入りたての戸次さん。まだ入部して2ヶ月なのにすごい。そして森崎さんはチビッコがキャーキャー言う中、『ブルースブラザーズ』の格好をして客席から登場して盛り上げる相手役に安田さんを指名。すっかり二人はコンビ扱い。


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安田:地方公演で一緒にブルースブラザーズみたいなことをやったんですよ。
森崎:あ〜、やったやったやった。
安田:彼は、処女作は『CHAIR』じゃなくて、児童劇の『我ら宝島探検隊』っていう作品なんですよ。
森崎:でも封印してますから(笑)。
安田:いいだけ子供達を騒がせた後、「うるさ〜い!」って一喝してたのが森崎さんだ(笑)
森崎:そうだそうだ。シゲが主役で、僕らが悪役。やっぱり地方公演って大きいんだよ。NACSも地方公演で結成したようなもんだし。*15

子供相手に尖ってるなぁ、森崎さん(笑)。可愛いジャイアンみたいな人です。この『我ら宝島探検隊』という森崎さんの処女作の題名、森崎さんだけではなく安田さんも戸次さんも、20年経っても正確に言えるところがなんとなく彼らの好きなところです。


10月
森崎・安田、HTB『モザイクな夜』コーナー企画に出演。

鈴井さんが構成作家として参加していたHTBの深夜番組『モザイクな夜』に二人が出演。おそらく、森崎さんはこの時がテレビデビューでしょう。知っている人も多いでしょうが、この『モザイクな夜』は『水曜どうでしょう』の前身番組。二人の映る放送は見たことがないので分かりませんが、かなり際どい企画ばかりだったため、身体を張ったものだと予想しています。


12月
安田、『Three Stories IV』にてOOPARTS初舞台。


安田さん、OOPARTSに所属して1年近く経って、やっと出演することができました。すでに名前が変わった後のルネッサンス・マリアテアトロでの公演でした。


やはり大泉さん音尾さんが入って5人になってからのほうがエピソードは沢山あり、新入部員・戸次さんネタは尽きましたが、この三人時代は「良くしていこう、良くしていこう」と踏ん張っていた印象ばかりが残ります。しかし、実は今後5人が揃い、活動している現在に向けて大事な出来事が。


演劇研究会の部員を増やすために、演劇研究会という名前を見直し、もっと親しみやすい名前にしようと、愛称を考え始めたのです。おそらく言い出したのは森崎さんで、賛同したのは安田さん戸次さんの二人でしょう(笑)。以前、地演で「甘えん坊のノックス」という役を演じた森崎さん。森崎さんの声が大きすぎるあまり、発音が悪くなって(演劇として本末転倒)、ノックスがナックスに聞こえてしまったのですが、「かわいい感じでいい!」という理由によりひらがなで「なっくす」という愛称を提案しました。


そう、ここで「ナックス」というワードが誕生しているのです!後に芸能活動する名前になるとはとてもじゃないけど思わないきっかけ(笑)。恥ずかしくて誰も使わず、結局「北海学園演劇研究会」のまま翌年の新入生勧誘「サークルガイダンス」へと向かうのですが、そこで入部したのが大泉さんと音尾さん。「なっくす」になっていなくて良かったのかは不明です(笑)。


さてさて、1993年からリーダーを慕い続けてすでに20年以上の戸次さん。彼はとても素直な人間なので、自分の気持ちをストレートに言うことができます。

俺ももちろんナックスのことを愛してるけど、リーダーが一番(ナックスを)愛してる。

解散の危機は正直ありました。でも俺の場合はリーダーの事も考えた。もしいま辞めたらリーダーはどんな思いになるんだろうって。俺の場合は半分以上はそれだね。森崎博之さんという人がいたから続けようと思った。*16


しかしそれは時に、森崎さんとぶつかる原因にもなります。お互いに当時から役者として、友達として本気の関係だからぶつかるわけですが、そんな後輩・戸次さんの姿を一歩引いた場所から一番長く見てきているのは、安田さん。

表面的には誤解されやすい奴だと思うんです。少しキツめの発言を、あっさり口にしたりするもんだから。でも、実際つきあってみると、あんなに無邪気で可愛い人はいない。楽しいことがあると、何も見えなくなるくらいに一人ではしゃいじゃうんですよ。それはもう、周りのテンションが下がっちゃうほどの勢いで(笑)。その姿は本当におもしろいんですよねぇ。だから実のところ、彼が思ってるよりもずっと、僕は彼のことが好きです。*17


戸次さんは、森崎さんにとって可愛い後輩でもあるけれど、安田さんにとっても可愛い後輩でもあるんですね。同い年とはいえ、安田さんにとっては初めて接する後輩でしょうから、とても嬉しい存在だったと思います。頑張って引っ張る森崎さんを一生懸命慕う安田さん戸次さんという三角形の図は、翌年入ってくる天パのやたら面白い男によってガラッと変わります。


次回は、初めての挫折を経験した人気者・大泉洋&ミュージカルスターになりたかった音尾琢真編です。もしかすると大泉編と音尾編に分けるかもしれません。とりあえず第一印象から仲良くなったきっかけまでを描けたらと。そのさらに次に、とにかく5人で楽しく大学生活を謳歌する怒涛の爆笑エピソードを放り込もうかと。もはや箇条書きでも面白いからすごいんですが、頑張ってまとめられたらと思います。しばしお待ちを…




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*1:会報2003年9月号より

*2:NACS GOTTA ME!』2004年6月5日放送

*3:会報2003年9月号より

*4:会報2003年9月号より

*5:北海学園大学HPより

*6:『下荒井兄弟のスプリング、ハズ、カム。』パンフレットより

*7:会報2003年9月号より

*8:CUE HISTORY MUSEUMより

*9:会報2006年6月号および『TEAM NACS TEN』より

*10:会報2006年6月号および『TEAM NACS TEN』より

*11:会報2006年9月号および『TEAM NACS TEN』より

*12:会報2006年6月号および『TEAM NACS TEN』より

*13:NACS GOTTA ME!』2002年5月25日放送

*14:北海学園大学HPより

*15:会報2006年9月号および『TEAM NACS TEN』より

*16:ハナタレナックス特別企画 演劇ユニット TEAM NACSの真実』

*17:『LOOSER〜失い続けてしまうアルバム〜』パンフレットより